なぜウーバーイーツは世界7市場から撤退したのか?

ウーバーイーツ

日本でもおなじみになった宅配サービスのウーバーイーツですが、みなさんは利用したことはありますか?インドア系のYouTuberのチャンネルなどでもみかけますが、宅配の業界は日本だけではなく、世界的に競争が厳しい業界です。

ウーバーイーツが世界7市場からの撤退を決めた理由はなんだったんでしょうか?

ウーバーイーツの市場撤退はコロナの影響なのか?

結論から言うと直接的なコロナの影響ではありません。同社の広報いわく、展開しているすべての市場で1ないし2位を維持するという戦略目標上の撤退と移管で、不採算・採算の悪い市場より撤退して、残った市場でシェアを拡大するという事ですね。

戦力の一点集中という戦略はランチェスターにもあるように、ウーバーイーツが弱者というわけではありませんが、王道ですね。しかし企業である以上収益をあげていかなければなりませんし、今後の戦略はどうなっていくんでしょうか。

ウーバーイーツ撤退の市場とその背景

2020年の6月4日までに、ウーバーイーツはチェコ共和国・エジプト・ホンジュラス・ルーマニア・サウジアラビア・ウルグアイ・ウクライナからの撤退を表明・決定しています。

また、同時進行としてアラブ首長国連邦で営業しているウーバーイーツに関しては、中東を本拠にしている配車支援会社のCareemという完全子会社に移管されます。それに伴い、アプリを利用したウーバーイーツの利用は今後数週間で利用できなくなります。

これによる会社の財務状態の悪化の可能性に関しては、全く影響がない、と広報は言っています。インドにおいては今年のはじめに競合相手のゾマトに事業を売却していますし、その際には出資して9.99%の株を保有しています。

売却による収益を得て、今後の競争による損失のリスクを減らし、かつゾマトの競争力をあげつつ発言権と収益の権利を維持できます。

同様の戦略的撤退は、ウーバーイーツのライバルであるGlovoも行っていて、今年のはじめに関連する一連の事業の撤退を表明しています。これは、弱い・収益性が低く損害のリスクが高いところから撤退して、集中して競争力・収益を高めようとする戦略の一環ともいえます。

実際にウーバーイーツの広報によると、撤退エリアの予約件数は2020年の第1四半期における全体の1%に過ぎず、EVITDA内の4%にとどまる、としています。確かに1%しかないポイントに大切な資源を投入するよりも、競争力の高い・収益の見込める部分に転換したほうがリスクもありません。

8:2の法則は昔から言われていますが、2割の顧客が8割の収益を生む、という事を念頭においた戦略ですね。

コロナがもたらす影響と今後のウーバーイーツ

世界各地でコロナが猛威をふるうなか、人々は生活様式を変えざるを得なくなってきています。ロックダウンや各国政府の自粛要請・法規制の中、在宅を余儀なくされているからです。経済への影響は深刻とはいえ、宅配業界に限定していえば、不謹慎な話ではありますが、ビジネスニーズが伸びています。

飲食店が軒並み閉店や一時休業を迫られているなか、食料品の買い出し等に外出が限定されているからです。人混みの中に入らず宅配員との接触のみなので、マスクや消毒等を徹底すれば感染リスクを軽減できます。

そのため、従来は需要のなかった宅配での医薬品や感染防止のためのツールの販売も、新しい需要として出てきています。一時期は閉鎖によりの街中のスーパーから日用品や食料品の在庫が減少していましたが、徐々に改善され、家庭の食料品の備蓄も宅配サービスを利用することで維持できています。

 

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ビジネス様式や手法が転換点を迎え、コロナを生活の一部として認識しつつ業績を上げる必要があります。そんな中ウーバーイーツはフランスの大手スーパー(Carrefour/カルフール)との全国的な提携と拡大を行い、スペイン・ブラジルにおける食品関連事業との提携も行っています。

もともと競争の激しい業種なので、今後はさらなる生き残りをかけた競争が激化しそうですね。

 

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